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「先生のパワハラに泣き寝入りするしかない」 それは本当?

ご相談メールをいただきました。
私、今メール相談はやっていないのですが、せっかくいただいたので「公開でよければ」ということで回答させていただくことにしました。

ご相談内容はこちら↓
> 突然申し訳ありません。
パワーハラスメントに凄く凄く苦しんでします。
しかし悪質なパワーハラスメントではなく彫刻の先生の愛情によるものですが、行き過ぎた部分があり苦しいのには変わりありません。
私はプロの彫刻家を目指していますが、その先生が組織でなく個人的の先生であるため、パワーハラスメントにも泣き寝入りするしかない状態です。
具体的には、飲み会 食事会 講習会 勉強会など、他の生徒は自由参加ですが、私は強制参加で仕事があっても急遽休んで参加しなくてはならず、職場の信頼も失いつつあり職場にも注意されていて、あまり続くとクビになる可能性もあります。
私に対して大きな期待をしてくれているため、必ず参加ですが、本当に選ぶ自由が全くなくて本当に苦しいです。
飲み会など噂話や悪口大会になることが多く、私はできることなら参加したくないのですが、人とコミュニケーションを取れない人間は大成できないと言われ、私は仕事があろうと何かあろうと強制参加で参加しないと辞めされられます。
今の恋人と別れろとか 別の恋人を連れてこい 仕事を全て完全にやめて親に金をもらって勉強しろとか無理難題を色々言われ本当に本当に苦しんでいます。
一度自分の意見を言って、本当に破門になりやめされられたこともあります。
指導力が抜群で他に私を教えられる先生がみつからず、その先生につくしかない状況です。
あまりに苦しくこちらを見つけ吐き出させていただきました。長くなり申し訳ありません。

私も個人の先生について、Nさんと本当に似たような経験があります。
なので、気持ちよくわかります!
というわけで、過去の自分に伝えたいことを想定して書いてみたいと思います。
まずはこちらからお読み下さい。

世界にはたった3種類の領域しかありません。私の領域、あなたの領域、そして神の領域です。
私にとって、神という言葉は「現実」を意味します。
現実こそが世界を支配しているという意味で、神なのです。
私やあなた、みんながコントロールできないもの、それが神の領域です。
ストレスの多くは、頭の中で自分自身の領域から離れたときに生じます。
「(あなたは)就職した方がいい、幸せになってほしい、時間通りに来るべきだ、もっと自己管理する必要がある」と考えるとき、私はあなたの領域に入り込んでいます。
一方で、地震や洪水、戦争、死について危惧していれば、神の領域に入っていることになります。私が頭の中で、あなたや神の領域に干渉していると、自分自身から離れてしまうことになります。
【『ザ・ワーク 人生を変える4つの質問』 バイロン・ケイティ

境界線越えについては、何度か記事にも書いていますし、心理学講座でもお伝えしています。(先日も勉強しましたね!復習です笑)。
境界線についての過去記事もぜひお読みください。
ご相談を読んで、まず「おお!境界線越えのオンパレード!」と思いました。

> 具体的には、飲み会 食事会 講習会 勉強会など、他の生徒は自由参加ですが、私は強制参加で仕事があっても急遽休んで参加しなくてはならず、職場の信頼も失いつつあり職場にも注意されていて、あまり続くとクビになる可能性もあります。
他の生徒さんと同じく、あなたも本当は自由参加であるはずなのが、「断ったら先生が怒るかもしれない、機嫌を損ねるかもしれない、破門になるかもしれない」ので、ノーと言えないわけですね。
先生の機嫌、感情は誰の領域でしょう?もちろんその先生の領域ですね。
あなたは、誰かの気分や感情の責任を取るために生きているのではないはずです。
あなたの人生において、誰かの気分の方が自分の気分より大切なのでしょうか?
「相手の感情・気分は自分のせい」だと思うとき、私たちは相手の領域に踏み込んでいます。
相手は自分の感情・気分を自分で選ぶことができます。
もちろん、これは、先生の気持ちを配慮するあなたの思いやり、優しさかもしれません。
しかし、自分が嫌なことはノーと素直に伝える、これこそが実は真の愛なのですよね。

>今の恋人と別れろとか 別の恋人を連れてこい 仕事を全て完全にやめて親に金をもらって勉強しろとか無理難題を色々言われ本当に本当に苦しんでいます。
自分の価値観に合っていない行動をとっている人に、そうすべきだと提言する時、私たちは他者の領域に入り込んでいます。
この場合、先生が境界線越えてきていますね。
そしてこのように、誰かが境界線を越えて自分の領域に踏み込んでくるとき、あなたはパワーレスな状態にいます。
パワーレスな状態とは、「わたしには価値がない」という無価値感の多い状態と言えます。
無価値感が多いと、このように境界線がグダグダになりやすいです。

無価値感をたくさん持っていると、たとえこの先生が目の前から消えたとしても、
また同じような人(現象)が現れます。
あなたの無価値感が、外側に権力を作り出すのです。
だから、適切な境界線が引けるようになるためにはまず、あなたの無価値感を癒す必要がありますね。

それから、悩み・問題というのは、現実ではなく、あなたのマインド(思考)が作りだしているのですね。
これはどんな悩み・問題も必ず、です。例外はありません。
ということは、自分のマインドを見直してみれば、悩みは悩みでなくなり、問題は問題でなくなります。
では、この相談者さんの思考を調べてみましょう。

>パワーハラスメントにも泣き寝入りするしかない状態です
「プロを目指すかぎり、その世界の権力者(この場合は先生)の言うことは必ず聞かなければならない」
と信じていらっしゃいますね。
これは本当でしょうか??

>私に対して大きな期待をしてくれているため、必ず参加ですが、本当に選ぶ自由が全くなくて本当に苦しいです。
「先生の期待に応えなくてはならない」「期待に応えるためには、先生の思い通りにしなくてはならない」
これは本当でしょうか??

>指導力が抜群で他に私を教えられる先生がみつからず、その先生につくしかない状況です。
「自分をプロに育て上げられる先生は、世界にこの人しかいない」
「私はこの先生にサポートしてもらわないと、プロになれない」
これは本当でしょうか??

>人とコミュニケーションを取れない人間は大成できないと言われ、
「人とコミュニケーションを取れない人間は大成できない」
これは本当でしょうか?

>本当に選ぶ自由が全くなくて、
「私には選ぶ自由がない」
これは本当でしょうか??
私には、これらの思考が作り上げた世界に、この相談者さんが閉じこもっているようにしか見えないのです・・・。

若かりし頃私も、とってもパワフルな先生に個人的についていたことがあります。
私にとっても、その先生は絶対的な存在で、その先生の言うことがどんなに理不尽だと思っても、
泣き寝入りするしかない、従うしかない、そうじゃないと私はこの世界でやっていけない、と本気で信じていました。

例えば、先生のコンサートでは必ずチケットノルマというのがあったのです。
これは、門下生が強制的に持たされるもので、だいたい10枚以上でした。
私を含め、その当時の門下生たちは、たとえ持たされたチケットのうち2,3枚しか販売できなかったとしても、
残りのチケットは、自分で負担しなければならない、と思って毎回そうしていました。
その先生も、自分がそうやってきたから、それが当たり前と思っていらっしゃる節がありました。

それで、当時の私も他の門下生たちも、この世界では当たり前なのだと思って泣き寝入りしていたのです。
でも、境界線を知った今となっては、絶対にそんなことはしないと思います。
もし、師事している先生に「チケット販売協力お願いします」と10枚渡されたとしたら、
自分がやりたいと思う範囲で協力し、ムリや犠牲は払わず、
余ったら、罪悪感なしにお返しすると思います。

それで先生が気分を害したとしたら、それは先生の領域のことであって、私の領域ではないのです。
あ、ちなみに、こちらに罪悪感があるから、文句を言われます。
自分の罪悪感と相手の中の同じ波動が共鳴しあいます。
罪悪感がなければ、「協力してくれてありがとう」と感謝されることだってあり得ます。

また、「音楽の世界はこういうものだ」と、先生は言います。
その当時は、私も「ここだけが唯一だ」、と思い込んでいただけで、
実際その小さな世界を出ると、新たな音楽の世界が広がっていました。
そこで出会う先生、仲間とは対等な関係を築きながら、お互いにさらに可能性を広げていく感じがありました。
相談者さんも、彫刻の世界はそこだけではなく、もっともっと大きいのだ、自分はその自由で制限のない大きな世界に出ても大丈夫だ、
と思えればいいですね。

>一度自分の意見を言って、本当に破門になりやめされられたこともあります。
(破門って、、、それって見方を変えるとラッキーやん、って私は思ってしまったw。ま、それは置いといて。)
実は、これも罪悪感や無価値感が原因なのです~。
罪悪感と無価値感はだいたい同じものです。
自分の中に罪悪感や無価値観があると(それに気づいていることはまずないのですが)、
それを守るために(防衛)、相手を攻撃する必要が出てきます。
攻撃=批判、文句です。
自分の意見をただ言っているつもりでも、少しでも批判の意が込められていたら、
それは相手にとって攻撃となります。
そうすると、攻撃を受ける側にも、自分を守る必要が出てきます。
自分を守るためには、相手が悪い、ということにしておかなくてはならないので、
そこから攻撃=「あなたを破門にする」という結果が導き出されたわけです。

これは、抑圧(罪悪感・無価値感)ー投影ー攻撃ー防御という自我意識のメカニズムであって、
人間社会では、年中あちこちでこのドラマが繰り広げられているわけです。
これも心理学講座でお伝えしていますね!
というわけで、まとめます。

相談者さんが今の苦しみから抜けるには・・・

  • 適切な境界線を引けるようにする。
  • 自分のマインド(信じていること)を調べなおす。
  • 投影ー攻撃―防御のメカニズムから離れる。

そのためには、
感情(罪悪感・無価値感)を癒す、しかない、ということになります。
あなたの無価値感・罪悪感がスタート、なので、その先生がどんな先生で、とか関係ないのです、本当は。
関係ない、というか、あなたの無価値感・罪悪感を映す鏡の役割ですね。

私も、あの時の自分(罪悪感と無価値感がたくさんあった)だからこそ、あの先生との縁があったのだ、
今の私なら、同じような関係(パワー対パワーレス)にはならないだろう、とはっきりわかります。

もしあなたの無価値観・罪悪感が癒されていったら、その先生の“鏡”としての役割は終わります。
それが具体的にどういう現象になるのかはわかりません。
その先生とのコミュニケーションがもっと円滑かつ良好なものになって、今よりもよりいい関係にステップアップするかもしれないし、
その先生を離れて、もっと指導力のある、一緒にいてストレスを感じない新たな先生と出会うかもしれないし、、、
あなたの中に、特定の師弟関係を作らなくてもやっていけるだろうという自信や自立心が生まれるかもしれないし、、、。

いずれにしても、あなたの感情が癒されていけば、こちらが無理に動かなくても、
物事は勝手に変化して、あなたの想像以上によくなっていくので大丈夫。
無価値感、罪悪感の癒し方は、このブログの中にもたくさん散りばめていますし、これからもどんどん書いていくので、
ぜひ読んでみて下さい。
カウンセリング・セラピーなどもぜひ試してはいかがでしょうか??

回答は以上です。
文章からの推測で答えていますので、多少実際とマッチングしていないところがあるかもしれませんが、
ご了承ください。

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