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心の貧しき人は、幸いである

「『私は大丈夫』と思っている人が一番大丈夫じゃないんですよ~」
2年前のロンドンのカウンセラー養成セミナーで、講師の溝口あゆかさんがおっしゃっていた言葉が今でも耳に残っています。
セミナーにはいろんな人が参加していました。
『私は大丈夫』だけど、大丈夫じゃない苦しんでいる人たちを救済したい、支えてあげたい、という人から、まずは自分の苦しみ、辛さから解放されたい、という人までいろいろでした。
私はそのセミナーを受けていた当時、どちらかというと『私は大丈夫』組でした。
小さな悩みや問題はあるものの、あまりくよくよせず総じてポジティブだし(あら、危険!)、
何が起こっても自分でなんとかできる、そういう自負がありました。
あゆかさんから上の言葉を聞いたその時も、「なるほど。ある人たちにとってはそうかもしれない。でも、私はもう本当に大丈夫なんだから。」って思っていました。
でも、でも、でも、実際は全然大丈夫じゃなかった。。。
本当の欲求を隠し、「いい人」、「正しい人」「ポジティブ」でいようと偽の自分を演じ続け、それでうまくいっていると自分を騙し、そこで生じる本当の自分とのギャップ(ストレス)を体調に反映させていました。
そしてロンドン・セミナーの後、あれほど自分の抑圧と向き合うことになるとは、夢にも思っていませんでした・・。
最近いろんな人を見ててもよく思います。
適度に幸せな人というのは、自分を本気で知ろうとは思いません。私たちは自分のことをほんの数パーセントしか知らなくて、残りの大部分の「知らない自分」が人生に影響を与えている(というか人生そのものを創り出している)のに、適度に幸せな人は本当の自分の欲求を見ようとは思わないまま、制限された幸せ、自由、可能性の中で生き続けます。
その点、本当に苦しい人、絶望を味わっている人は、自分の力ではどうすることもできない、もう人生どん底だ、というところまで行ってしまって、ここから何とかして抜け出したいという意欲が沸き、それが「真の自己救済」への推進力となり、本当の幸せ、自由をつかむことができます。
「すべての現象は自分が創り出しています。」
「ありとあらゆる出来事が完璧なタイミングで起こっています」
「私たちは特殊な催眠状態にかかっていて、目覚めた人だけが永遠の幸せと自由をつかむことができます。」
「自分の思考との同一化をやめると、苦しみは終わります」
「自分の内側が変わって、その結果として現実が変わります」
「個としての自分がいる、というのは錯覚です。」
「過去と未来は幻想、私たちは今この瞬間にしか存在しません」

適度に幸せな人は、たぶんこういうセオリーを頭で理解したとしても、本気で納得しようとは思わないのです。
しかし、苦しみや絶望の中にいる人が真剣に自分の内側に答えを求め、「偽りの自己」を捨て、上のセオリーを生きようとコミットしたとき、人生は180度変わります。想像をはるかに超えた至福、安心感、満足感、自由に出会えるようになるのです。
つまり、「問題」「悩み」というのは、最高の状態、真の幸せへの推進力に他なりません。
「心の貧しい人は、幸いである。天国はあなたがたのものである」
イエスの言った言葉がとても心に響きます。
あゆかさんが2年前におっしゃった、「大丈夫と思っている人は大丈夫じゃないんですよ~」の意味も、今となってはよーくわかります。もう、「私は大丈夫」という自己欺瞞にガードを緩めることはありません。
今大丈夫な人も、大丈夫じゃない人も、目指すゴールは同じです。
うさぎと亀の逸話じゃないですけど、大丈夫じゃないっていう人の方が早く地上の天国に到達するのかもしれないな、と思う今日この頃です。

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